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2026年新gTLD募集に1,616件の申請――焦点は10月のReveal Day

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この記事の執筆者: 株式会社日本レジストリサービス 企画部 虎本純也

ICANNによる2026年の新gTLD募集(New gTLD Program: Next Round)について、申請締切後の状況と、10月半ばの「Reveal Day」に向けた注目点を整理します。 ブランドTLDの申請動向も、Reveal Dayで見えてくる見込みです。

ICANNは、2026年の新gTLD募集「New gTLD Program: Next Round」について、申請受付が2026年8月12日に締め切られ、1,616件の申請があったと発表しました。初めて大々的な募集が行われた2012年の新gTLD募集での申請数1,930件に続き多数の申請がなされ、かなりの盛り上がりがうかがえます。

ICANNは、申請文字列や申請組織情報などを2026年10月14日(水)までに公開する予定としています。この公開日は「Reveal Day」と呼ばれます。

Reveal Dayでは、主に次の情報が公開されます。どのような文字列が申請されたか、ブランドTLDがどの程度申請されているかは、このReveal Dayにて明らかになります。

  • 申請された文字列
  • 申請組織
  • 申請の類型(用途・カテゴリー)
  • 競合している文字列のリスト

また、Reveal Day後の主なイベントは次の通りです。

  • 代替文字列への変更期間(2週間)
  • Community Input/異議申立て期間(104日間)
  • 文字列(String)の審査(180日間)

特にCommunity Input/異議申立て期間は、申請文字列をめぐる議論や対立が活発になる期間です。期間が終了する2027年1月頃にかけて、業界からの注目は高まっていくでしょう。


申請を表明する組織が続々――1組織で300件超、既に数十件の競合も

申請締切から時間が経つにつれ、申請を対外的に表明する組織・企業が出始めています。

たとえば、以前から大量申請を示唆していたLink Freedom Groupは、自身のWebサイトで316の文字列を申請した旨を宣伝しています。また、複数の組織が数十件規模の申請を示唆・公表しているとの観測もあり、現時点でも今回のラウンドの熱量が感じられます。

現時点で発表されている申請文字列を見ると、2012年当時よりも時流を色濃く反映している印象を受けます。具体的には、「AGI」や「bitcoin」など、2012年当時はここまで注目されていなかった、AIや暗号資産を想起させる文字列が目立ちます。

表明されている範囲だけでも既に数十件の文字列が競合していることが確認されており、2012年募集同様、文字列をめぐる競争が激化する展開が想定されます。

競合の解決方法について特筆すべきなのは、2026年募集ではICANNが私的解決を禁じている点です。競合は原則ICANN主催のオークションにより解決されることとなっており、2027年4月以降に実施される見込みです。

「.bali」、「.twente」などの地理的名称を冠する文字列や、国際チェス連盟によるコミュニティTLD「.chess」の申請など、一般gTLD以外のTLDの申請も表明され始めています。Telegram、Salesforceなど、ブランドTLDを申請したことを公表する企業も少しずつ出てきました。

現時点では、ブランドTLD申請を表明した企業が多いとは言えません。しかし、2012年募集ではブランドTLDに該当する申請が約500件存在しました。2012年当時とは異なり、ブランドTLDの活用事例が見られるようになった現在において、今回は何件申請されているのか、Reveal Dayの公開が待たれます。

コラム

ブランドTLD活用事例:Microsoftのプラットフォームの.microsoftへの統合

ブランドTLDの活用事例をご紹介します。Microsoftは、2024年から自社プラットフォームの「cloud.microsoft」への統合を推進しています。

Microsoftは、2024年から自社プラットフォームの「cloud.microsoft」への統合を推進しています。Microsoftは、ドメイン名の統合により、ユーザー体験の向上、管理運用の簡素化、そしてセキュリティ強化を目指しています。複数のドメイン名に分散していたサービスを単一のドメイン名へ集約することで、利用者はサービス間をよりシームレスに移動できるようになり、管理者にとってもアクセス制御や許可リストの管理負荷を軽減できるとしています。
また、ブランドTLDの特性から、「cloud.microsoft」で終わるサイトが正規のMicrosoftサービスであることを利用者が容易に確認できます。これはフィッシング対策や信頼性の向上にも寄与しており、ブランドTLDを単なるブランド保護ではなく、ユーザー体験とセキュリティを支える基盤として活用している好例と言えるでしょう。


次はReveal Dayに注目

2026年の新gTLD募集の次の動きは、10月半ばの「Reveal Day」です。 今回の新gTLD募集でどのような文字列が申請され、どの企業・組織が参入するのかは、今後のドメイン名業界の動向に大きな影響を与える可能性があります。

2026年の新gTLD募集の次の動きは、10月半ばの「Reveal Day」です。今回の新gTLD募集でどのような文字列が申請され、どの企業・組織が参入するのかは、今後のドメイン名業界の動向に大きな影響を与える可能性があります。JPRSは、Reveal Day以降も新gTLD募集の動向を追いかけ、皆さまに定期的に情報をお届けしていきます。次回は「Reveal Day」を踏まえたTLD申請の全体像と、ブランドTLDの申請状況についてお知らせします。

執筆者プロフィール
虎本純也
株式会社日本レジストリサービス(JPRS)
企画部
虎本 純也

2024年、JPRS入社。主に渉外業務に従事。ブランドTLDに関する情報収集・発信業務や、ブランドTLDの申請・審査関連業務などを担当。